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[2020/06/09] 平等を説く国ほど差別は存在する。 /

令和2/皇紀2680年閏4月18日 先負 | 2020/06/10 00:05 更新
平等を説く国ほど差別は存在する。

これは私の持論である。
現在の日本国憲法にも基本的人権の尊重、平等主義というものがうたわれ、私も社会科などで小学校の頃から憲法の精神というものを嫌というほどたたき込まれた。
日本は差別の多い国だとも教えられたような気もする。

確かに日本には差別というものは存在するかもしれない。
歴史を振り返っても、見て見ぬ振りをしてはならない事実はあるだろう。

しかしながら、海外を旅したり、さまざまな経験をして思うのは、実は元々平等を説く国ほど差別が存在するのではないか、ということだ。
黒人の方が警察官に理不尽に「殺された」ことに端を発して、各地で抗議の大規模デモが連日行われ、一部暴徒化するという社会問題も発生しているアメリカであるが、アメリカはよく自由と平等の国と言われる。が、実際にそうなのだろうか。
かつてアフリカから黒人の人たちを奴隷船に乗せ、人としての扱いなど皆無もないような過酷な環境で労働させ、とことん虐げた歴史をもつアメリカでは、南部地方を中心に、いまでも有色人種に対する根強い差別意識が残ると聞く。

実際、私も2001年に渡米した際、飛行機内で我々だけドリンクがサービスされない(隣に座っていた良心をもった白人の方がそれを客室乗務員に指摘し、最終的にはドリンクをいただけたが……)という、おそらくは人種差別を経験した。
2001年と言えば、ニューヨーク貿易センタービルへの航空機突入をはじめとする同時多発テロが発生した年で、アメリカの差別感情は高まっていた。その頃、アメリカに留学していたかっぺの社員の学校でもアジア人やイスラム系学生に対する差別が激化し、生命をも危ぶむ状態だったという。

差別が存在するから、自由や平等を叫ばなければならない、という矛盾がそこにある。
日本ではまず、ここまでの激しい差別は起こらないだろう。
少なくとも人種差別は日本にはほとんどないと私は思う。

もちろん、私も黒人の人たちと会えば、ビビることはある。
以前、渡欧した際、一人でイタリアのフィレンツェからオーストリアのウィーンに向けて夜行列車を利用したことがあったが、その時、6人コンパートメントの部屋の内、私以外は全て黒人の乗客で、しかも、私は途中から乗車したのだが、私のベッドにはすでに別の黒人の乗客が寝ていて、別のベッドで寝るへはめになった。
さすがにこの際は申し訳ないが、ビビってしまった。まともに眠ることはできなかった。
正直に告白する。

だが、別にその時も、黒人の人たちを「下に」見ていたわけではないと思う。
ただ単に見た目の違いでびっくりしていた、至って、自然な反応だったと私は思っている。

翌朝、同室の黒人の乗客の人たちは気さくな人たちばかりで、終点までは私ともう一人の黒人の乗客だけになったのだが、1時間以上、いろいろと会話した。
彼はイタリアのローマのレストランで働いているが、私が日本人だとわかると、日本人はマジメで尊敬する、と言ってくれた。リップサービスはあっただろうが、イタリアではボスの顔色ばかりうかがい、ボスに気に入られようとする。でも、ボスのいないところではみんなネコババしたり悪いことをしていて、自分はまじめに働いているが、不器用なので損をしている、こういう文化は嫌いだ、と言っていたのを思い出す。
彼は束の間の余暇を使って、ハンガリーへの旅に出かける途中であった。

四海同胞ということばもあるように、また、神社神道にある敬神生活の綱領では、3番目に世界の共存共栄を祈るように、我々日本人のほとんどは、基本的に人種の違いは認めるものの、そこで上下という差をつけたりは絶対にしないはずだ。

アメリカの一連の騒動を見て、社会に根づく差別意識の深刻さを改めて感じている。

米空軍士官学校校長先生の訓示



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