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[2018/12/10] 欧州10日目 デュッセルドルフ市スポーツシュタット /

平成30/皇紀2678年11月4日 友引 | 2021/07/29 17:21 更新
デュッセルドルフ市スポーツシュタットの方を囲んで
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ドイツではアウトバーンの日本で言うサービスエリアの有料トイレを利用すると、0.7ユーロの利用料に対して、0.5ユーロの売店で使えるクーポンが返ってくる。なかなかおもしろい仕組みだと思う。
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朝早くストラスブールを出発し、再び約400kmをとんぼ返りしてデュッセルドルフへ。
無事、昼過ぎにデュッセルドルフに帰ってきた。

午後、市街にあるJETROのデュッセルドルフ事務所を訪問し、ブリーフィングサービスを受ける。
今日は特別にデュッセルドルフ市でスポーツの取り組みをされている方をお呼びくださり、約1時間半にわたってプレゼンテーションを受け、意見交換を行った。

ドイツ国内でも中核都市となるデュッセルドルフ市では、10年ほど前、2012年五輪誘致活動(誘致に成功したのは最終的にはロンドン)をきっかけにより戦略的なスポーツのプロモーション、マーケティングを行うべく、スポーツシュタットが立ち上がり、現在では市役所スポーツ局(スポーツアント)、市の100%出資で創設されたいわゆる第3セクターのD-LIVE社(スポーツコミッションに近い)、市民向けのスポーツ事業を分掌するスポーツブンドの3つの組織体が連携、協力しながら、スポーツ施策を推進している。

スポーツには大きく、教育的側面(市民スポーツ、生涯スポーツ、子どもたちの育成、トップアスリートの育成など)と、産業的側面(イベント・キャンプの誘致・開催、スポーツツーリズムの展開、スポーツ施設の活用など)があるが、上記の内のスポーツブンドは州の流れを汲む組織体で市内に無数にあるスポーツクラブと連動しつつ教育的側面を、D-LIVEは産業的側面を担当している。

今日の担当者はD-LIVEの方で、主にD-LIVEの活動について説明をいただいた。
D-LIVEはスポーツイベント開催を主軸に、市内にあるスポーツ施設と連携し、また、企業などのスポンサーの協力を得ながら、スポーツを使ったプロモーション、マーケティングといった戦略的まちづくりを推進している。
現在の市長の肝入り事業でもあるようで、副市長が代表を務めているようだ。

デュッセルドルフ市の強みとして、ドイツ国内でも有数の産業都市であり、スポーツと産業とのつながりが最も強いのではないか、と語っていた。
またスポーツによる新しいまちづくりを推進する規模感でもドイツで3番手、4番手に位置するらしい。また、州都にもなっており、周辺にドルトムントやエッセン、デュイスブルグなど力をもっている都市が存在していることも大きい要素のようだ。

実はデュッセルドルフ市は2012年には実現できなかった、2032年の夏季オリンピック・パラリンピックを誘致しようと、動き始めている。
そのためにもスポーツシュタットの取り組みは非常に重要となる。

一つ思ったのは、規模感は大きく違えども、ビジョンやミッションの点においては、案外、我々鴨川市が目指しているものと合致する点が多いところである。
デュッセルドルフ市ではトライアスロンやマラソンをはじめとする各メジャー競技のメガイベントも開催しているが、あわせて、最近では東京五輪でも採用されたスケートボードなどのアーバンスポーツ(ニュースポーツ)のイベントにも力を入れている。
また、プレゼンを聞く限り、事業は3つに大きく分けられるようで、1つ目はスポーツイベントの誘致・開催、2つ目はそれにともなう市内施設の活用や空き時間における文化イベントの開催、3つ目はスケートボードなどの新しいスポーツ分野の開拓である。

いやはや、これはまさに鴨川市でこれからやろうとしている、スポーツ・カルチャーコミッションそのものではないか!
なんだか、ちょっと勇気をもらってしまった。

ただ、アルメア市の時にも感じたことだが、日本とヨーロッパの大きな違いはスポーツの社会における立ち位置であり、そして、行政職員が一つのセクションに長く留まれるということであろう。
1点目のスポーツ文化についてはよく言われることだが、2点目は地味に大きな要素で、日本の場合、たいてい行政職員は数年スパンで異動になってしまう。したがって、いくら情熱があり、行動していたとしても、理不尽な異動によって志半ばで現場を去らざるを得ないケースが少なくないのだ。結果、最悪は職員のやる気は削がれ、事なかれ主義にと陥ってしまう。
これについては日本も制度改革が必要であると強く感じる。

したがって、鴨川市で同様のプロジェクトを推進するならば、行政で行うのではなく、半官半民の、あくまで行政からも独立し、異動のリスクも少ないスポーツ・カルチャーコミッションなる組織体が中心となり推進していくことが必要になるのではないかと思う。

いずれにしても、今後の鴨川市の取り組みにおいて、大いにヒントをいただいた、そんなすばらしい時間となった。


さて、今回の渡欧も残すところ、あと1日。
とりあえず無事に(?)ここまでやってきた。

夜はデュッセルドルフ名物の地ビール醸造所が営むレストランにて今回のヨーロッパでは最後の夕食。
地ビールと、ボリューミーなアイスバインの焼きバージョンをいただき、最後はドイツ料理で締めた。


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