[2024/01/12|街づくり] 本気で思っているのか
[写真:今夜はすき焼き風鍋
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午後、非常勤講師を務めて3年目となる亀田医療大学の「南房総の歴史と未来」という講義の最終回に出席した。
この講義、実は以前からなぜこのネーミングなのか、はてなマークが飛んでいるのだが、なにか大人の事情だろうか。
同じはてなマークが、同じく非常勤講師を務めていて、自身も車椅子生活を送っている佐藤くんも感じていたようで、、、笑

名称からは想像できない内容で行われているこの講義。
車椅子生活をテーマに、班に分かれて、鴨川市内で車椅子生活を送る上での課題を調べ、また、実際に当事者でもある佐藤くんの生きた話を聴くなどして、課題を解決するための、班のテーマ・目的・目標を設定し、広報的な視点からその目的・目標を達成するための成果物を考え、いつどこでだれに知らしめていくのか、予算はいくらかかるか、などの具体的な計画を立て、それを最終講義で班ごとに発表するというスタイルである。

毎年見出されるテーマとしては、道路の問題、ショッピングの問題などである。

例えば、道路であれば、歩道がなく、狭い道路が多い。
ハード的に改善できれば良いが、莫大な予算もかかることで、現状について、障がい者、健常者に、危険箇所をどのように知らしめていき、少しでも事故の可能性を減らす。
そのために、ポスターを作って啓発する。

といった計画が作られ、発表されたりする。

今日は4班の発表を聞いたのだが、正直言うと、少々内容が薄かった、ぼやけていたように思う。
これまでの2年度と似たり寄ったりのテーマ設定になっていたりするし(1年次対象の講義ということもあり、おそらく先輩から過去の内容を入手しているのではないか、と邪推される)、成果物である広報物に関しての戦略も甘く、、、
担当教官からは、そのポスターをどこでだれに配布するのですか、というような質問も出ていた。
なにより過去の班は行っていた実地調査も今年は行っていないものと思われる。

4班の発表を終え、最後に私と佐藤くんから講評を述べさせていただいたが、私からは「伝える力」について話をさせていただいた。
「伝える」時の具体的なノウハウ、ポイントをお話しした後、最も重要なこととして、伝える側が本気で調べ、本気で考え、本気でそう思っていなければ絶対に伝わらない、ということを伝えた。
手厳しく言ってしまうと、今回の発表には「本気で思っている」というものが何一つ感じられなかった。
課題だから、発表をこなして単位をもらえれば、、、そんな雰囲気しかなかった。

彼らは3年後には看護師の資格試験を受け、合格すれば、卒業後すぐに医療機関の現場に配属される。
まさに命を扱うシビアな現場に出されるわけで、そこで「伝える力」が問われることにもなる。
今日の私の話をどこまで自分ごととして感じてくれたか。
今後の彼らに期待したい。


はっちゃんはいよいよこの土日、大学入試のスタートでもある、共通テストを受けることになる。
午後、前泊地へ向け、出発していった。
ここまで彼の勉強ぶりを見てきたが、大げさではなく、私と比べれば何百倍も、何千倍も勉強してきていると思う。
だからこそ、良い結果を掴ませてあげたい。
しかし、それは自分自身である。
これまでの努力に自信をもって、あとは落ち着いて臨んでもらいたい。


[WALK:2541]
- 24/01/13 17:34 by やまちゃん
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