[2022/12/05|スポーツ]
残すものは“感謝”のみ
[写真:どんよりした空模様
iPhone 12 4.20 mm ISO32 1/2174 sec f/1.6 ]
昨日までの晴れはどこへやら。
今日は一日ぐずつき、気温も下がって真冬のような天気だった。
夜のビーチサッカー練習会は自主練に。
私はお昼前、千葉へ向かい、実に十年ぶりくらいになるだろうか、午後から神社庁で行われた教化委員会事業部会の会議に出席した。
今日の主な議題は地鎮祭進行担当者講習会について。
さまざまな意見が出る中、ちょうど私が教化委員会で活発に活動していた時に始めた事業でもあるので、その真意について、原点回帰の意味も込めてお話しさせていただいた。
会議は2時間ほど。再び、鴨川へ戻る。
深夜24時。
カタールW杯の決勝トーナメント1回戦、日本 vs クロアチア戦を観戦。
クロアチアとはW杯で過去2度対戦しているが、1分1敗と勝てていない相手(親善試合では過去に1勝)。
前回ロシアW杯の準優勝チームでもある。
もちろんFIFAランキングは日本よりも上。
ドイツ、スペインを撃破したのだから、日本はクロアチアにも勝てる、という論調があるが、そうは簡単にはいかない。
試合は、ドイツ、スペイン戦とは違って、前半から日本が積極的にプレッシャーをかけ、攻め上がる展開となった。
負けじとクロアチアも日本ゴールに迫るが、日本のディフェンス陣がしっかり対応する。
ただ、日本のバックラインでの危ないミスもいくつかあり、なんとか失点せずに済んだが、結構不安にさせた。
0−0のまま試合は推移し、このまま前半終了と思われた、後半終了間際。
日本はコーナーキックのチャンスから、最後は前田大然選手が押し込んで、このW杯初めての先制点を上げる。
なんとも最高な時間での得点。
しかも、ドイツ戦から前線より献身的な走り、プレスをして、相手の脅威になっていた前田選手のゴールだけに、その努力が報われたようで、とてもうれしかった。
前半は1−0で折り返し、後半。
このままリードを守りきれば、目標であるベスト8進出だったが、、、
後半、攻勢を強めたクロアチアに一瞬の隙きを与え、クロアチア右サイドからピンポイントでのクロスを上げて、頭で合わされて同点に追いつかれてしまう。
スペイン戦での先制点でもそうだったが、クロスのハイボールに対する守備は日本の課題のようだ。
クロアチアはその点をしっかり研究していたようにも思う。
その後、両チーム拮抗した展開。
日本も、切り札となる三笘選手や浅野選手らを投入していくが、クロアチアの堅守に流れを変えられず。
ゴールまで迫るものの、フィニッシュを決められず、また、GKのスーパーセーブもあって、0−0でこのW杯初の延長戦に突入。
延長戦も拮抗した展開が続き、三笘選手の強烈なシュートも相手GKに阻まれ、結局無得点。
PK戦に突入した。
PK戦、日本は1人目の南野選手が止められると、連鎖したように次々に失敗。
クロアチアは1人がポストに当てて外すも、3人が決め、方や日本は浅野選手1人だけ成功。
3−1で破れ、今回もベスト8にはならなかった。
日本としては正直90分、あるいは120分で試合を決めたかったはずだ。
ただ、連戦の披露もあっただろうし、クロアチアは日本をリスペクトし、よく研究していた印象だった。
後半終盤からは執拗にゴール前に日本の苦手なクロスボールを放り込んできたし、三笘選手も止められていた。
さすがは東欧の強豪チーム。
クロアチアの壁を乗り越えることはできなかった。
まぁでも、大会前の下馬評では、ドイツ、スペインに勝てる、しかも両国に勝てるなんて、ほとんど、だれも予測できていなかっただろうし、そのサプライズを成し遂げて、堂々のグループ1位でグループリーグを通過したことは称賛されるべきことだ。
少なくとも日本はサッカーの競技レベルで世界から注目されるチームになれたはずだ。
いわゆる“ドーハの悲劇”が起こったアメリカW杯のアジア最終予選から日本を追っている私としては、隔世の感がある。
日本のサッカーは間違いなくステップアップしているだろう。
ただ、ベスト16の戦い。
実はどれも紙一重であったことも忘れてはならない。
2002年の日韓大会では、雨の宮城スタジアムで、0−1でトルコに惜敗。
この大会、トルコに勝利していれば、次は日本が当時得意としていたアフリカ勢のセネガル、さらに準決勝ではブラジルとの対戦で、トルコは結局その後3位決定戦にまで進出し、そこで韓国に勝って3位に輝いている。
ベスト8どころか、ベスト4がワンチャンスある大会だった。
2010年の南アフリカ大会では、事前の厳しい下馬評を覆して、ベスト16に進出。
1回戦でパラグアイに0−0でPK戦にまでもつれ込み、こちらは惜しくも5−4で敗れている。
2018年のロシア大会では、こちらも下馬評を覆して、ベスト16に進出。
ベスト4に進むことになる強豪ベルギーに後半2点先制しながらも、追いつかれ、アディショナルタイム間際にカウンターから逆転ゴールを許し2−3で敗退。こちらも実に惜しい試合であった。
そして、今回もPK戦での敗退。
どれも悪い試合をしているわけではない。
本当にあと一歩なのだ。
それを次は絶対に超えてほしいと願う。
さて、今大会で注目を浴びているのは日本代表の躍進だけではない。
前回ロシア大会でも話題になった、ロッカールームの清掃と感謝のメッセージ、そして、サポーターによるスタンドの清掃活動。
これが開幕戦から話題になっていて、他のチームにも良い影響を及ぼしている。
私がボーイスカウトをやっていた頃、リーダーから何度も言われたのは「残すものは“感謝”のみ」
キャンプをした野営地や、宿泊した施設は帰る時、徹底的に清掃した。
それは多くの日本人にとって当たり前の習慣でもあり、例えば、神社の手水の際、最後に柄を洗い流すのは次に使う人への配慮と言われている。
だから、海外のメディアがそこまで騒ぐようなことではないようにも思うが、しかし、この文化が世界に広がっていけば良いと思うし、次のW杯では、日本チーム・サポーターの風物詩ではなく、W杯自体の風物詩、当たり前の光景として定着したらステキなことだと思う。
まさに「立つ鳥跡を濁さず」で、日本はチームも、サポーターもカタールに別れを告げることになった。
我々日本人の誇りだ。
[WALK:5828]
- 22/12/07 09:25 by やまちゃん
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