[2017/02/23|オルカ鴨川FC]
ヨーロッパ視察11日目 オルカ・おかぴーの大冒険 そして、青いスタジアムへ
[写真:新しくなっていたウィーン中央駅
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[写真:ローカル列車にも電源コンセントが…!
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[写真:ブラチスラバの一つ手前の乗換駅。プラットフォームがめっちゃ狭い。ホーム番号が案内されたら、みなホームに移る。
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[写真:列車案内板。一番右端にDELAYという項目がある。それだけ、ヨーロッパは列車遅延が日常茶飯なのだ。
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[写真:趣のある客車
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[写真:国によって、このようにスプレーでいたずら書きされた客車も多い
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[写真:Senicaに到着!ここからがたいへんだった。
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[写真:タクシーを呼んでくれた駅前のバル
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[写真:やってきました!スタジアム
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[写真:FK SENICAのバス。立派だ。。。
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[写真:選手入場口。こういうトンネルもなかなか良いなぁ。
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[写真:青いスタンド
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[写真:屋根は樹脂トタン、内壁は金属、床も金属
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[写真:スタンドの下からみたところ
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[写真:スタジアム内部全景(向かって右側奥のコーナーからパノラマ撮影)
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[写真:バックスタンド中央からメインスタンドを望む
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[写真:座ってみた。笑
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[写真:外から見てもかっこいい!
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[写真:いつか、こんなスタジアムを……!!
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[写真:隣接地には人工芝1面、天然芝1面のピッチ、さらにドームの室内練習場も
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本隊と分かれ、さらにセドリックとモナコで再会後、いよいよ単独の旅が続いているが、今日はまさにいろいろな洗礼を浴びた一日だった。(正確には昨夜から…)
昨日はイタリアの女子サッカー公式戦でのあまりの結末に唖然としつつ、立ち寄ったスポーツバーで、翌日のフィオレンティーナとのヨーロッパリーグのアウェイゲームにやってきたモンヘングラッドバッハのサポーターとカウンターで話し、元気をもらうも、例によって夜行列車が遅れ、約50分遅れてのフィレンツェ出発となった。
しかも、出発案内板には同時刻で「ミュンヘン行」の表示しかなく、「ウィーン行」はいずこ?と戸惑ったが、フィレンツェまでの時刻が全く同じ点、また列車番号下3桁が共通している点からして、おそらく併結されてくるのであろうと予想し、駅のインフォメーションで訪ねるとやはりその通りであった。
まぁでも、日本なら、両方の列車番号と両方の行く先を表示するだろう。
6人個室のクシェットには、すでにローマなどで先に乗っていた乗客がいて、私の予約したはずのベッドではもうだれかが寝ている。
聞いたところ、先に乗ったので、睡眠を邪魔されたくなかったのだろう、最上段に寝たようで、一番下にチェンジして寝ていいよ、とのことだったので、最下段で就寝する。
次の停車駅・ボローニャで6人個室は満席となり、3段ベッド×2の部屋は男6人でもう狭くて、むさ苦しい状況となった。笑
ただ、みな健全な乗客のようで、無事、朝を迎えることができた。
終点ウィーン中央駅まで乗車したのは、私ともう一人の男性。
彼はこれから3日間の休暇を取り、ブタペスト(ハンガリー)、ウィーンを巡るのだという。おそらくレストランで働いていると思われる。さらに親族はなんと、東京で働いているのだという。
拙い英語でいろいろと会話。
イタリアと日本の仕事観、職場の違いについて語った。
イタリアは仕事をしっかりしている人ではなく、上司におべっかを使いかわいがられる人が評価される傾向にあるらしく、そういう関係になると、多少お金をくすねても見てみぬふりなんだそうだ。
これは大きな問題だと言っていた。
イタリア人の就労意欲は低く、だからイタリアはどんどん経済が下がっていくのだ。それに対して、日本人は勤勉で、だから多少の下げはあっても、持ち直していけんだ、と語っていた。
また、いわゆる「観光客価格」というのがイタリアには存在し、ローカルな人よりも大抵のレストランではお客さんを見てふっかけるのが日常茶飯で、ぼったくりばかり、と言っていた。
そう考えると、彼も語っていたが、日本人は基本的にだれにでも平等に接するし、たいていの人はぼったくりなど恥であり、むしろ外国人や観光客にこそ丁寧に接するという文化がある。
その点は世界でも誇るべきことかもしれない。
そんな会話をしている内にウィーン中央駅に到着。
昨夜の遅れが響き、定刻よりも25分程度の遅れ。
これからスロバキアに向かうのに予定していた列車までたったの4分しかない。
切符も買っていないし、、、どうする!?
インフォメーションに行くと、車内で切符を購入できる、ということで、案内板にしたがいホームに急ぐが、、、
車掌さんは車内で買うなら、90ユーロだよ!と強く言われた。ヨーロッパでは事前に駅で購入する価格と車内で購入する価格には大きな差がある。(事前購入して乗車しなかった、無賃乗車的な罰金の意味合いがある)
90ユーロでもいいか、と思ったが、下の切符売場で変えば16ユーロで済むんだから!と何度も言われ、仕方なくあきらめる。
2時間後の次の列車で行くことにした。
だいぶ時間ができたので、まずは駅の日本でいう「みどりの窓口」「ビュープラザ」みたいなところに入り、本日目指す都市、セニツァまでの切符をしっかりと購入。
あとは発車の時間まで駅前にあるマクドナルドで過ごすことにした。
いやー、ついにやっちまいました、外国に来てのマック。
もはや最終手段である。笑
ヨーロッパではホテルや列車のトイレ以外は有料トイレであることが多く、出かける時はホテルでしっかり用を足すことが大切。
マックのトイレも鍵がかかっていて、レシートに書かれているパスコードを入力するとトイレのキーが解錠される仕組みだ。
ちゃっかりしている。
ウィーン中央駅には確か2005年に、フローリアンを訪ねるべく、一度夜行列車に乗って来た記憶があるが、その時とはさまがわり。
高架となり、駅舎もかなり近代的なものになっていた。
もう12年前の話なのだから、確かに移り変わるだろう。
というわけで、無事に11:16発のブラチスラバ行(スロバキアの首都)に乗り込む。
ローカル列車であるが、車内にはなんと電源コンセントが……。
これはなかなかすごい。
ブラチスラバの手前の駅で下車し、ここでクティ行の列車に乗り換えるが、なんとこの列車がまた遅れた。
クティでは13分の乗り換えのため、遅れは致命的……。
果たして間に合うのか。
心配しつつ、クティに到着。
すでに発車時刻を過ぎている。
これはまた次の列車か、、、と思ったが、実は乗ってきた列車が行き先を変えて、次に乗る列車になるらしく、ここは助かった。
クティから30分ほどでセニツァに到着。
人口2万人ほどの小さな街。
ここにインターネットで心を掴んだ青いスタジアムがある。
セニツァの駅を降り立ち、ホテルへ、と思いきや、駅前にタクシーもいない。
市街中心地に行くバスも目前で行ってしまった。
壁を見ると、タクシーの電話番号が貼ってあり、どうも電話しないといけないみたい。
ただ、私の携帯のIP Phoneはスロバキアには発信できない。さらにスロバキアに対応しているはずのSIMがうまくローミングして接続されない。
駅の窓口の女性にタクシーを呼びたいと話すも、英語がまともに通じず、タクシーは外に来る、電話せよ、との一点ばり。どうも電話をもっていないことを理解してくれなかった。
さあ、困った。これではホテルにたどり着けない。
と、駅前に目をやると一軒だけポツンとしたバルのようなお店がある。
薄暗いお店ではあったが、もうここは飛び込むしかない、と思い、入店。するとやさしそうなおばさんがお店を切り盛りしていた。
まずは水を購入して(水すらも英語が通じないので、指で差して購入)、「タクシー!ノーフォン!!」と単語で勝負。
そうすると、状況を察してくれたようで、タクシーに電話をしてくれた。5分ほどで来るということで、御礼を何度も伝えて、お店の前でタクシーを待つ。
数分するとタクシーがやってきて、ようやくホテルへの足を確保できた。運転手は若い青年だった。英語はやはり通じない。でも、片言で、ジャパン!フットボールチーム!!FK Senica(セニツァ市のご当地クラブ)!!!と言いつつ、なんとなく会話が成立した。
というわけで、長い道のりだったが、ホテルに無事到着。
チェックインする。
チェックインカウンターの若い女性はなかなかスタイル抜群の背の高いスロバキア美人で、英語をしゃべれたので、なんだか一安心。
英語の通じない国を旅する「あるある」
まぁ自分の英語は全然だけど……。
で、これからスタジアムを観にいくのだが、メールやFacebookメッセージを送ったが、全くFK Senicaから返信がない。
どうしてもスタジアムを観たいのでなんとかならないか、と相談したところ、クラブに電話をし、それでもつながらず(どうもウェブに掲載されていた番号がFAXだったっぽい)、彼女は自分の携帯で友だちに電話し、クラブ関係者の電話番号を聞き出してくれ、ついにクラブの人に伝えてくれた。
電話を変わり、できればこの後スタジアムを見学したい旨、伝える。なんでも言ってくれ、見るのも大丈夫というような反応だったので、夕方4時にスタジアムに伺いお会いする約束を得る。
ただ、今日はクラブのマネージメントをしているスタッフがいないそうで、クラブについてはあまり深いお話しはできないとのこと。
しかしながら、今回はとにかくスタジアムを観たかったので全然OK!!
続いて、部屋に案内されるも泊まる予定の部屋がクリーニング中だったので、急遽別の部屋に変更。
彼女が丁寧に案内してくれた。1泊35ユーロ=約4,400円という安い金額ながら部屋はツインでかなり広い部屋。
スロバキアは物価が安いのかな。(チェコはもっと安そうだけど)
部屋でシャワーを浴びると、スタジアムへ向け徒歩で出発。
ホテルからは15〜20分ほどの距離。ちょうど良い近さで。
地図を頼りに歩いていくと、ついに到達!
FK Senicaのホームスタジアム「OMS ARENA Senica, a.s.」
青づくしのスタジアムである!!
ここで待ち合わせていた方とお会いするも、彼はテクニカル・ディレクターかなにかで、これからユースチームのコーチとのミーティングがあるということで、時間はほとんど取れなかったが、とにかく今日はスタジアムを見れればOKなので、その旨伝え、あとはひたすらスタジアムを観てまわった。
スタンドにも立ち入ることができ、各区画を丁寧に見てまわる。
写真で見た通りのブルー一色のスタジアムだ。
ただ、床面はブルーではなく、日立柏サッカー場のバックスタンドのように工事現場の足場のような部材をつかった造りだった。
屋根や壁にブルーの樹脂トタンのような素材が使われていて、光を透過するため、写真で撮影すると床もブルー、スタジアム全体がブルーに映るようである。
端的に言って、私が思い描いていた理想のかたちがそこにはあった。
サッカーを思う存分楽しめる、サッカー専用のスタジアム。
女子サッカーのスタジアムとして適正サイズと考える約5,000人の収容人数。
イスや屋根、壁が全てブルーに彩られた統一感。
おそらく建設コストを安くするために、バックスタンドやゴール裏スタンドは日本でいう常設仮設であろう、鉄骨造のシンプルな構造。
電光掲示板(約6m×4m)も夜間照明もある。
周囲には「ビュッフェ」があり、試合当日は飲食物を販売するのだろう。
また、仮設トイレも各箇所に設置され、試合当日のトイレのキャパ不足を補っている。
そして、なんと言っても、隣接した土地にフルサイズの夜間照明付人工芝ピッチ1面、天然芝ピッチ1面があるのだ。
アップやトレーニングのピッチに使用していると思われる。
さらに雪対策として、ドーム型の室内練習場まで完備している。
比較的コンパクトな敷地ながら、効率的に各施設が配置されている。
聞いたところによると、なんとこのスタジアム、メインスポンサーの一人がスポンサーして建設されたのだという。
行政は?と聞くと、セニツァ市の財政は厳しいようで、一部を負担したに過ぎないらしい。
いやー、そんなビッグスポンサーがいるのか。大したもんだ!
ただ、前述したが、建設費を抑える工夫は随所になされている。
だから、このスタジアムであれば、鴨川でも絶対に造れると思う!
苦労してセニツァまで足を運んで本当に良かった。
オルカのイメージカラーでもある青いスタジアムをこの目で見られたのは本当に大きい。
造るべきスタジアムのイメージがより明確になった。
夢中になってスタジアムを見て回っていると、時計は5時半を過ぎ、だいぶ暗くなった。
興奮さながらにホテルへ戻る。
ホテルで今度は夕食のお店を訪ねる。
みな英語が片言なこともあって、何人もの人が集まって、話し合いながら、何度も丁寧におすすめのお店を教えてくれた。
スロバキアの人は優しい人が多い。
というわけで、夕食にも無事ありつけた。
お店を切り盛りしていた女性の方もとても親切だった。
ことばはほとんど通じないけど、ジェスチャーと表情と心でなんとか伝えることができる。
そして、我々が取り組んでいるサッカーという言語は国境や宗教、文化、言語の壁を乗り越えられる力をもっている。
「サッカー」「フットボール」ということばを出す度に、目が輝くヨーロッパの人も多い。
オルカに関わらなければ、そして、インターネットで参考となるスタジアムを探し、偶然見つけなければ、おそらく絶対に一生行かなかったであろう国・スロバキア、そして、2万人の田舎町・セニツァ。
一期一会。ご縁に感謝。
明日はセニツァからプラハへ移動する。
[WALK:-]
- 21/07/29 17:21 by やまちゃん
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