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[2018/02/06] 自分でブランドとは言わない。 /

平成30/皇紀2678年12月21日 友引 | 2021/07/29 17:21 更新
まさかの雪…
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ハニー珈琲のチーズトースト。まさにとろけるおいしさ。絶品!
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代表、選手たちから話を伺った。
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あまおう、最高でした♪
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JA直売所では年40億円を売上げ、日本一の伊都菜彩
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店内のようす。正直、特徴は感じなかった。どこにでもある広いフロアをもったスーパーといった雰囲気。逆に言えば、ここで結果を出しているのではなく、さまざまな取組みが連携し、ブランディングに糸島市全体で結果的に成功していると言えるのかもしれない。
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今日はのっけからハプニング発生の視察となった。
実は前日から福岡ではまさかの雪。しかも積雪。
もしかすると飛行機が飛ばないかも!?と心配したが、朝一のスカイマークは無事運航し、福岡までたどり着くことができた。

しかし、房総と同じく雪に慣れていない福岡では雪で交通網が大混乱!!
今回利用した格安レンタカー。電話すると雪で少し送迎が遅れるかも、とお話しされていたが、それにしても待てども待てども送迎車が来ない。
雪が降りしきる極寒の中、なんと40分以上も待たされるはめに!
途中何度か事務所に電話をかけるも留守電になったり……。おいおい、まじで大丈夫か!?
その間にも近隣のレンタカーやパーキングは送迎車が何度も来るような状況。
最後、電話が再びつながると、「あー、岡野さん!もうすぐ着きます!」と、なんともそば屋の出前のようなセリフ。(後で確信したが、この時間、彼一人で営業していたみたいで、確実に送迎を忘れていたのだと思われる・怒)

というわけで、体の芯まで冷え切ったところでようやくレンタカーの送迎車が到着。
なんだかラミネートしたような、レンタカー屋の名前を貼り付けた車で……、いよいよ心配になった。

それでも、なんとか車を借りることはでき、予定よりも1時間ほど遅れての出発となったが、糸島に向かうことができた。(借りた車は三菱のミラージュだったが、色がなんとド紫!まるで走り屋のようなカラーの車に、さらに我々はおののいたのであった。笑)
ノーマルタイヤしかないとのことで、恐る恐るであったが、幸い雪もやんできて、晴れ間ものぞいてきたこともあり、路面は比較的安全な状態であった。


午前11時前、糸島市役所に到着。
地域振興課のみなさんより、なんと2時間ほどにわたって、熱量のある説明をいただいた。

平成の大合併で誕生した糸島市は福岡市の西隣に位置しながら、福岡都市圏の中で近年まで人口減少が続いていたが、移住政策が功を奏したのか、昨年、人口増に転じ、元々の10万人の大台を回復した。
おしゃれな街としてブランディングされ、移住したい街の上位にもランクインし、さらに近年「いとしまやさい」は全国的な農産物のブランドとして認知されている。
実際、市内には約20ヶ所の農林水産物の直売所があり、中でもJA直営店「伊都菜彩」は年間40億円を売り上げる、日本一のJA直売所となっている。年間40億円というのも驚きだが、もっと驚きだったのが、それがJAが主導している直売所であるということ。

元々予算が潤沢であったわけではなかったので、おそらく市の職員も創意工夫しながら、時に苦労しながらも、ここまで歩んできている印象をもったが、職員のお話しの中で強く印象に残っている言葉がある。

「我々糸島市は、自分でブランドということばは絶対に使わない!」

ブランドは他者が決めるものであり、市としては糸島市の魅力をより多くの人たちに知っていただくために、ただひたすら、コツコツと活動を続けたそうである。
例えば、「いとしまやさい」も、東京在住の「人」に「東京事務所」として動いてもらい、高級ホテルやデパートに足を使いまくって営業にまわってもらって、徐々に認知され、自然にブランディングされていったそうだ。

自分でブランドとは決して言わない! このことばに私は衝撃を受けたし、目からウロコというか、自分はいままで鴨川で何をやっていたのだろう、と猛省せざるを得なかった。

ほかにも学びにあふれたヒアリングであったが、一つ思ったのは、分野は縦割りでありながらも、部署の横の連携もしっかりある、少なくとも他部署で自分たちの部署にも関連しそうな取り組みを把握されているようだった。
これも行政事業を推進する上でとても重要なことであると思うし、残念ながら、鴨川市には圧倒的に足りていないところだと思う。

というわけで、この時点ですでにかなり濃密な視察となった。


市役所を後にすると、続いて、今回の視察のある意味メインとなるスポーツ×農業の取り組みを実践している、フレッサ福岡の前川代表を訪ねて、選手たちが働いている日高農園を訪ねた。

日高農園の日高代表。今日は他の視察者の対応で少ししかお話しできなかったが、なんと、千葉大学園芸学部を卒業していることがわかり、いやはや、ここで大学の大先輩とお会いできるとは!
日高農園は元々ラン栽培を大々的にやっていて、国内でもかなりレベルの高いランを出荷していたが、時代の流れの中で選挙や企業など贈答品としての需要が減少していたことから、ラン栽培は継続しつつも、ミニトマトやいちごといった新しい作物にチャレンジして実績を積み上げてきた方である。
思いを入れてやってきた作物を転換するなんて、実はなかなかできないことだと思う。

スポーツ×農業の発想も、こうしたある種奇抜な日高代表からも生み出されてきたことを考えると、なんとなく納得できた。

糸島市自体も元々は花卉栽培が盛んだったようだが、同じようにさまざまな野菜に転換しているらしく、逆に作物が多様化したことで、特定の種類に偏らない種類の多い野菜を糸島市では生産できるようになったそうだ。
これが「いとしまやさい」ブランドにも昇華されていく一つの大きな要因になったような気がする。

いちご温室の現場で2時間ほどにわたって、そこに働く選手たちに話を聞いたり、フレッサ福岡の選手たちを農業従事者として受け入れていくことになる農業法人(株式会社)の社長の話、そして、後半はフレッサ福岡・前川代表からお話しをじっくりと伺った。

フレッサ福岡は創立してから数年の、オルカよりもさらに歴史の浅い男子ハンドボールのクラブチームであり、試行錯誤の中、スポーツ×農業の取り組みを実践している。
さまざまなメディアでも取り上げられ、全国的な注目を集めているが、おそらく苦労も多いと思われる。
農業も公的制度を活用し、選手たちは農業研修生として従事しているが、この制度自体は期限付であるため、期限内に一端の農家になれるかと言えば、現実はそうは甘くなく、一人前になるまでには少なくとも5年はかかるとも言われているらしい。

また、農業というのは業界風土的に(おそらく鴨川も同様であるが)、経済や利益よりも、地縁や思いといったものが重視されるようで、やり方を間違えてしまうと同業者から弾かれてしまう。
その点も考慮し、地元の他の農家さんたちの理解も得ながら、慎重に進められているようである。

課題は山積だとは思うが、だからこそ、日本初のこの取組にチャレンジする価値があるのだと思う。
明るい性格の前川代表のお話を伺っていると、きっと数々の困難を乗り越え、スポーツ×農業のパイオニアになると思った。

現在、フレッサ福岡もスポンサーを募集しているようだが、前川代表の理念がまたすばらしかった。
例えば、4,000万円の運営費が必要だとして、1,000万円、500万円の大口スポンサーで一気に集めるという方法もあるが、前川代表はあえて10万円のスポンサーを400社集めるという方法を選択するのだそうだ。チームを応援くださる地域のスポンサーに優劣をつけたくない、という思いが根底にはあるそうだ。
これはおそらくスポーツビジネスの世界ではなかなかない手法かもしれないが、実現すれば、実は一番長続きする仕組みでもある。
私はとても共鳴したし、方や、いろいろと考えてしまった……。


農園を後にすると、日本一のJA直営所「伊都菜彩」に立ち寄り、その後、一旦ホテルにチェックインし、夜は市内体育館にてフレッサ福岡のトレーニングを見させていただく。
ハンドボールのコートサイズを満たす体育館ではなく、またラインも引かれていないため、毎回練習前にはまず、お手製の粘着テープを使ってのライン引きから始まる。
決して恵まれている環境ではないが、だからこそ、雑草魂というか、たくましい選手が育ち、そして、やがては日本代表を目指していく選手が生み出されるような気がした。

今週末に大切な試合があるそうだが、それに向けて、監督(兼選手)を中心に、迫力のある練習が目の前で繰り広げられた。
他種目の練習を見るのもとても勉強になる。
いつしか、ハンドボールの公式戦を見たいと思う!


その後、市内の居酒屋にて、前川代表と会食。
本来はお酒大好きな代表だが、今日は車で来られているということで、我々のみ申し訳なくお酒をいただいた。
食事しつつ、さらにぶっちゃけトーク。
いまのスポーツ界に対する思いや、クラブ運営に対する熱い思いなど、もう話は尽きなかった。

あっという間に時間は経過し、日付をまたぐ頃に。
さすがに代表も遅くなってしまうので、ここでお開きに。

いやはやー、今回の視察もなんだかやっぱり濃い!!
朝の雪の混乱がもう昔のよう。
そんな充実した一日だった。


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いつも私の拙い日記にお付き合い、ありがとうございます。
おかげさまでこの日記(na.ni.nu)は [2001/10/10] パカッ! の記事以来、16年目を迎え、[2004/04/23] Wataruさんを囲む会 以降は毎日欠かさず記録してきました。(時々、かなりの連続投稿はありますが・笑)
その間、私の人生にもさまざまなことがありました。自分にとって、この日記は第一に自分自身が自分の歩みを忘れないようにするための記録であり、そのために各日記には一年前の同日の記事が表示されるようにもなっております。
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